産業廃棄物収集運搬業許可とは
産業廃棄物収集運搬業許可とは、他人から委託された産業廃棄物を収集・運搬するために必要な行政上の許可です。廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)に基づき、都道府県知事(政令市は市長)が許可を行います。
この許可を取得することで、廃棄物処理業の一環として、工場や建設現場から出る廃棄物を運搬し、処分場や中間処理施設まで届けることが可能になります。
基礎知識
産業廃棄物処理の流れ
産業廃棄物は、①排出、②収集・運搬、③中間処理、④最終処分 の流れで処分されます。
1. 排出
排出事業者によって、産業廃棄物が排出されます。排出事業者が自社で廃棄物を処理できない場合、収集運搬や中間処理、最終処分を別の事業者に委託することになります。排出事業者は自らの責任で廃棄物が適正に処分されるよう努めなければなりません。
2. 収集・運搬
排出事業者が排出した産業廃棄物が、都道府県の許認可を受けた収集運搬業者によって運搬されます。業者によっては、運搬途中で廃棄物を積替えたり、一時的に保管したりする場合もあります。
3. 中間処理
中間処理はリサイクルや最終処分の前工程にあたります。減量、リサイクルの前処理、最終処分時の無害化などが、中間処理の目的です。中間処理では、廃棄物の種類によって選別や粉砕、焼却、脱水、油水分離、固化、溶融などの処理を行ないます。
4. 最終処分
中間処理で再生利用できなかった廃棄物は、内陸または海面の処分場で埋め立てます。埋め立てする土地には限りがあるため、中間処理の時点でどの程度廃棄物を減らせるかが重要であるといえます。
産業廃棄物の種類
産業廃棄物は20種類に分類され、業種や排出源によって扱いが異なります。適切な処理には、自社の廃棄物がどの種類に該当するかを正確に把握することが重要です。特に危険性の高い廃棄物は特別管理産業廃棄物として、より厳しい基準で処理する必要があります。
特別管理産業廃棄物とは?
産業廃棄物の中でも、人の健康や生活環境に被害を与える可能性のあるものは、特別管理産業廃棄物に指定されています。
特別管理産業廃棄物は、爆発性、毒性、感染性などの性質を持つ廃棄物であり、人の健康や生活環境に深刻な影響を与える恐れがあります。これらの廃棄物は、廃掃法に基づき、特別管理産業廃棄物管理責任者を選任し、適切な処理を行う必要があります。
許可取得までの流れ
産業廃棄物の収集運搬業の許可取得までの流れは次のようになります。
講習会の受講
まずは必要な講習を受け、修了証を取得します。
申請書類の準備
提出書類は以下の通りです(一部抜粋)
- 使用契約書(車両がリースの場合)
- 講習会修了証
- 登記事項証明書
- 定款(法人の場合)
- 財務諸表(直近3年分が望ましい)
申請書の提出
許可を取得したい都道府県の窓口に提出します。郵送や電子申請に対応している地域もあります。
審査・指摘対応
提出後、行政からの補正依頼やヒアリングが行われることがあります。速やかに対応することが重要です。
許可証の交付
無事に審査を通過すれば、約1〜2か月後に許可証が交付されます。
富山県の場合:申請書の正式な受理から許可までにかかる標準的な期間は、約30日間です。
許可の要件
講習会を修了していること
「産業廃棄物収集運搬課程」の講習会を修了する必要があります。環境省指定の機関が実施しており、2日間の受講が基本です。
経理的基礎があること
事業を継続して行うための経済的な基盤があるかが審査されます。具体的には、直近3期分の決算書(個人の場合は確定申告書)を提出します。
適法な運搬施設が確保されていること
運搬する廃棄物の性状に応じた「車両」「運搬容器」そして「駐車場」が確保されている必要があります。
- 運搬車両:車検証の所有者または使用者が申請者本人であること。土砂禁止車両でがれき類を運ぶことはできません。
- 運搬容器:飛散・流出を防ぐためのドラム缶やフレコンバッグ等が必要です。
- 駐車場:使用権原(自己所有または賃貸借契約)があり、都市計画法や農地法に違反していない場所であること。
欠格要件に該当しないこと
申請者や役員、株主などが、法律で定める「欠格要件」に該当していないことが絶対条件です。
許可手数料
申請手数料は、下表のとおりです。申請書を環境政策課に提出して確認を受けた後、手数料を納付する。
富山県の許可手数料
| 区分 | 新規許可申請 | 更新許可申請 | 変更許可申請 |
| 産業廃棄物収集運搬業 | 81,000円 | 73,000円 | 71,000円 |
| 特別管理産業廃棄物収集運搬業 | 81,000円 | 74,000円 | 72,000円 |
| 産業廃棄物処分業 | 100,000円 | 94,000円 | 92,000円 |
| 特別管理産業廃棄物処分業 | 100,000円 | 95,000円 | 95,000円 |
よくある質問
FAQ
許可が必要な地域は?
産業廃棄物の「積み込み地」と「降ろし地」の両方で許可が必要です。複数都道府県をまたぐ場合は、それぞれの都道府県で許可を受ける必要があります。
